メイクアップ アーティストにインタビュー(パリ)- Interview to the make up artist in Paris-

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    先日、セーヌ川畔のとある怪しい場所で、おもしろい人々にあってきました。
    舞台裏、控え室でいろいろなショーのアーティストとお話をして過ごした後で、ふと、三人の子供をもち(三人目の子はお腹に!)パリでメイクアップアーティストとして活躍するすてきな女性、サンドリーンにお願いして、インタビューをしてきました☆

    仕事中のサンドリーン

    この晩の会場はパリでも知る人ぞ知る古い建物で冷蔵庫と呼ばれいて、なんでも昔の貨物の冷蔵庫としてつかわれていた建物だそうです(精肉とか、、)。13区のセーヌ河畔にあります。外観をみただけで異質な雰囲気でまるでお化け屋敷、でももともとはちょっと雰囲気のある建物だったのだろうか、ともおもえます。そんなだれも住んでいなそうな、落書きだらけのがらんとした殺風景な建物の最上階に、一人のイタリア人が豪華絢爛の内装をこしらえて別世界の空間を作り、プライベートスペースに。この日はパリの某不動産会社が優雅に打ち上げパーティーに。

    友人のパトリスは、エクストラバガンス ロワイヤルのショーのクリエーター。この日、ここでのショーを主催者からエンゲージメントされ、主要メンバーを率いてきました。エリもエンゲージメントされているので、舞台裏に参上。久しぶりにパトリス(ジヴェルニー庭園つながり)に会いいろいろお話をしました。まじめで、とても誠実で繊細な人。長い間シングルとは、信じられません。

    さて、この日は仲間たちと楽しい時間をすごして、仕事のお話をして、日本のお話もして、ちょっと写真をとってそのまま帰ってくる、という筋書きだったのですが、ふと思い立って、エクストラバガンスロワイヤルお抱えのマキユーズ(仏語でメイクアップ アーチストのこと)、サンドリーン(Sandrine)に、インタビューをお願いしてみました。私の直感なのだけれど、いま日本ではいろいろな事があって、辛いニュースが多いの。若い世代も沢山いて、これからしばらく大変。いろいろな事をのりこえて元気にがんばっているあなたにぜひインタビューしたい、そしてこんな仕事もあるって紹介させてもらいたいの、とお願いしたら、快く応じて下さいました。

    私; さてさて、サンドリーン。あなたのお仕事は、、フランス語でマキユーズ、ね、でいいのかしら?
    Sandrine;そう。マキユーズ、よ。笑

    私;まず、きかせてほしいの。サンドリーンは、どうしてマキユーズになったのかしら?
    Sandrine; そうね、、人に会うためにかしら。こして仕事をしながら人と話して、なにかサポートしてあげることや、喜びや楽しみを与えてあげることがすきなの。仕事を通していろいろな人にあって、そしてケアしたり、仕事を内面的にもサポートしてあげたい、、って。

    私;なるほど、、、 じゃあ、特別メイクが好きだからっていうわけではなかったの?
    Sandrine; そうじゃないの。メイクがとても好きだった、というわけではないのよ。メイクという仕事が、一番効果的なかたちで、私の好きなことを仕事にしてくれるからなの。はじめは、エステティックの学校を出たのよ。お店でするエステの仕事もいいけれど、私はもっと、こういう(といって仲間のことを示し)繋がりを求めていたから、、。

    私;なるほど。それで、転向。メイクの学校へ行ったの?
    Sandrine; そう、マキアージュ(お化粧)は、パリのアトリエ インターナショナルへ一年通ったわ。

    私;パトリスのエクストラバガンスロワイヤルでは、何年ぐらい一緒に仕事をしたの?
    Sandrine;七年よ。パトリスにあってね。とても暖かくて、誠実で、いい人だとおもった。その人の仲間たちもとてもいい仲間たちで、家族みたいでしょう?昔は頻繁に仕事があって顔を合わせていて、それはそれは楽しかった。いまでは一年に一度二度くらいしか会えなくなったけれど、でも会えばいつものように、まるで昨日も一緒だったように、家族のようにここにいるの。大丈夫か、どうしているかって、話したり、連絡取り合ったり。とてもすてきな仲間よ。

    サンドリーヌのお化粧道具。(エリのお化粧の番)

    私;すてきね。いい仕事ね。
    Sandrine; そう。独身だった私にはいまでは二人の子供がいて。え?6歳の男の子と、4歳の女の子よ。いまは三人目がお腹にいて。お互いのいろいろな話をしたり、昔とかわらないだじゃれをいってメイクをしたり、お弁当を食べたり。それで、じゃあ、また次回ねって。次回が決まっていないことも最近は多いのだけれどね。また会えばこんな感じ。(笑)

    私;(笑)ここ以外での仕事はどんなことをしているの?
    Sandirne; テレビのメイクよ。チャンネルFrance 2 で、Tele Matinという番組のキャスト二人にメイクしているの、それももう12年よ!

    私;すごい。なんでもしりあえちゃうね。でも、パリのテレビ局へいくのでしょう?子供がいて、大変じゃない?パリ市内に住んでいるの?
    Sandirine; 私はすこし郊外なの。でも収録は12時半で、ひと月に5、6日くらいなのよ。あとは、イラスト紙や雑誌の仕事をちょこちょこしているの。

    私;いいわね。子供ができたり、出産があったり、いろいろなことがある人生のなかで、自分で仕事を増やしたり減らしたり調整しながら、こうして続けてゆけてしかも家族的な仲間たちもできるって、いいわね。
    Sandrine; とてもいい仕事だとおもっているわ。なかでもパトリスのこの仲間はとてもあったかくてね。なかなかあえないけれど、それでもね、大きな存在よ。

    私たちはこの控え室で、仲間たちが準備にいそしむ様子を見回しました。彼女はとりわけあたたかな目で仲間を見回していました。きっと皆の活躍ばかりではなく、等身大のストーリーを知っているのでしょう。さり気ない会話のなかで、何度か彼女はわずかに目を光らせ、わかるでしょう、というようにうなづきあいました。
    パトリスは、皆が脱いでいった衣装をとても大切そうにあつかって、点検しながら、箱にしまうのでした。きっと彼がここへもってきて、点検をしながら衣装掛けにかけて準備もしたのでしょう。
    ある衣装に、耳のところにボタン穴のような穴があいているのを私がみつけました。するとパトリスは、「これね、あけたんだよ。彼は耳の手術をしたとき、その前にとても聴力が落ちてしまって、衣装をきるとほとんどなにも聞こえなくなってしまったんだ。だから、こうして穴をあけてね、きこえるようにね、かがってあげたの。あれはもう6年前だねぇ。」そんな会話がありました。

    実は、わたしはインタビューをする前から、彼女の言葉をその仕事ぶりから感じていました。上の写真の女性にメイクをしながら、踊り子としての彼女の生活の話を聞いていて、(たぶんほかの踊り子たちを知っているのでしょう)ああしているひともいるよ、こうしていたひともいたかな、と、舞台だけではなくて、生活の知恵や応援もしているのでした。もちろん、ボーイフレンド選びの悩みもきいているのでしょう。

    彼女以外の誰もが表のパーティーへ出てスポットライトを浴びてくるのですが、皆を送り出して、ときには衣装を着るのを手伝って、徹底的に控え室にいるのです。出ていっては休息に戻るメンバーたちの言葉の聞き役にもなり、あたかも飛んでいっては帰ってくる鳥たちの止まり木のようにそこにいるのでした。
    ときには控え室に、だれもいなくなるときもありました。それでも、ちっともパーティーを覗きにゆきたそうでもなく、気になるというふうでもなく、とても満足げにそこにいるのでした。ここが彼女のステージなのでしょうね。

    私;ありがとう、Sandrine... とてもよいお話をきかせていただいたわ。
    Sandrine; どういたしまして、歓迎よ。それで、日本の人にむけて記事にするのでしょう?ぜひ、私からの精いっぱいのこころからの応援の気持ちを、、伝えてください。テレビていつも見ていると、なんといっていいのか、本当に言葉にもならないのだけれど、、、!一日でもはやく、すこしでも状況がよくなりますように。そして若い皆の将来を、応援しています。


    パトリス(右)とサンドリーン

    ありがとうサンドリーン!(Merci Beaucoup, Sandrine! )

    Extravagance Royal エクストラバガンス ロワイヤル ←クリックするとホームページへ

    コメント
    ファナさんもこのたびは大きな絶望感、苦しみにさいなまれることが多かった(このブログ上でのやり取りも含め)ことは想像に難くありません(残念ながら私の方としてもその絶望感を増幅させることしかできなかったわけですが)。その中で、前回の日記と今回の日記からファナさんがひと時の安らぎを得られていることがうかがえたことは、私の方としてもほっとしています。
    今回の日記で、ファナさんとサンドリーンから優しいお気持ちを日本の若者に投げかけていただけたこと、私からもお礼を申し上げます。今回の震災で家族を失ったり自分の住む土地を失ってしまいいまだ立ち直れずにいる私より若い人たち、つまり上のメッセージを本当に受け取るべき人たちが少しでも多く、正しくお言葉を受け止めてくれることを、ささやかながらお祈りしております。
    子供のみならず若い人の中にも、私などよりよほどしっかりした考え方の人も多いことについては、私も希望を持っています。恐らく彼らは日本人の誇り、というよりもっとプリミティブな優しい気持ち、困難に負けない心をもっていると思います。彼らの少しでも多くの人がお2人の言葉に感じて、あるいは全く無関係にではあっても、お2人のくれた希望に適った道を歩んでいくことを、願ってやみません。
    • チェブチェブ
    • 2011/04/12 2:37 AM
    チェブチェブさん、ご理解と励ましのメッセージをありがとうございます。
    、、実は私はこの大地震が起こる前から、人生のなかに起こりうる大きな困難や悲しみを続けて被っていました。それで今回の母国での天災の数々、はてに原発にはじまるあらゆる問題は、その最後に追いつめるようにやってきた容赦ないとどめにも感じられます。それでも、事前に問題を最小限にする回避の方法はいくつかあったと思います。それがなされない種々の根深い問題は、、、、、たしかに。。

    でも、無力感はほぼ私の人生を通して。慣れているので、大丈夫です。。
    少なくとも、今は人々が意識して考えています。不幸中の希望です。

    個は全体なり、全体は個なり。。
    これからまた別の場所で大きな事故が起こるかもしれません。
    個が本当に全体であることを頭ではなく、肌で、体と心で感じて深く理解しているひとの、どれほど少ないことでしょう。どれほど多くの人が、自分や自分の人生や、自分の土地を、国を、全体と切り離して意識していることでしょう。それがさまざまな問題の原因。

    待つ、ということのなんという難しさ。
    どれほど先が見えても、人に見えるまで待つしかない。助言も知識も経験も無力。待ち続け、苛立が悲しみにかわり、抵抗があきらめにかわり、可能が不可能になり、挑戦が敗北となるころ、ともに非を分つ。荷を背負う。運命を共にする。なぜなら私たちはひとつだから。。

    おっしゃる通りです。日本人とか、何人とか、そういう問題などを超えてますね。人、ですよね。私は本当に、日本人である前に、地球という生命の一部、人としてこの大自然と近しくいると感じます。自分もこの星も、もっともっととても愛おしいと思って見つめてきました。自然は私であり、私は自然そのもの、私たちは共に苦しみ、共に健康であった。

    大切な母国の困難に心が裂けるように苦しんでも、そこでの多くの会話には、根底でさらに打ちのめされるのです、またその先が見える、と。これでは因果を断てない、と。

    「我々の大地は、先祖からの贈られた土地ではなく、子供たちから借りている土地だ。」ネイティブ アメリカンの言葉

    私のささやかなメッセージのために、祈って下さってありがとうございます。。
    • ファナゆうこ
    • 2011/04/14 4:34 AM
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